前回お話したように、隣接2項間の解き方をマスターすれば、漸化式全体がかなり見渡せるようになります。そこで、いっぷう変わった隣接2項間の解法について提案してみます・・・・続く
問) a1=1, a(n+1)=3a(n)+2 を解け、という問題があったとします。
当然、特性方程式「α=3α+2」の解であるα=-1を用いて与式を変形し
a(n+1)+1=3[a(n)+1]・・・@ という形まで持ってきます。
このあと、普通はa(n)+1=b(n)などとおいて等比数列として求めますがそれはややこしい。
そこで提案です。
a(n+1)+1=3[a(n)+1]・・・@の両辺をよく見比べてみてください。
左辺は(n+1)次のワールドで、右辺は(n)次のワールドになっています。
つまり、左辺から右辺に1次下がると「3」がひとつ出てきます。
ということは、2字下がるとが二つ出てきて
a(n+1)+1=3[a(n)+1]=3^2[a(n-1)+1] となるはずです。
@を1次下げてa(n)+1=3[a(n-1)+1]としてもとの@に代入すればそうなります。
では一気に(1)次のワールドまで下げてしまいましょう。
[a(n+1)+1]から[a(1)+1]まではn次下がっているので、3^nが出てきて
a(n+1)+1=3[a(n)+1]=・・・・・=3^n[a(1)+1] という式が成り立ちます
途中をすべて省けば
a(n+1)+1=3^n[a(1)+1]
この両辺の次数を一つずつ下げて、左辺の+1を移行すれば
a(n)=3^(n-1)[a(1)+1]-1
これにa(1)=1を代入すれば
a(n)=2*3^(n-1)-1
となります
以上は、途中の経過を説明したので逆に大変に感じるかもしれませんが、一般化すれば、次の手順で求められます
a(n+1)=p*a(n)+q において、特性方程式(α=pα+q)の解をαとおくと
a(n)=[a(1)-α]*p^(n-1)+α
これに、特性方程式で求めたαと、与えられたa(1)の値を代入すればいいのです。
慣れれば10~15秒くらいです。
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